前まではスーッと差し込めていた家の鍵が、最近になって引っ掛かることが多くなった、なんてことはありませんか?
それは鍵が壊れる前触れ、すぐに対策をしたほうがいいでしょう。
鍵が抜けにくくなる原因はなに?
鍵が抜けにくくなる原因を知るにはまず鍵の仕組みからみていくとわかりやすいです。
1鍵の仕組みを知る
鍵穴のなかには長さの違ういくつものピンがあり、バネによって押されている状態で、ピンが障壁となり鍵穴が回らないようになっています。
そこで家の鍵を一回見てみてください。ギザギザしていたり、ボコボコしていたりしませんか?
その鍵を鍵穴にさしこむと、長さの違っていたピンの切り欠き部分が揃い、障壁がなくなった鍵穴はスルっと回ります。
鍵穴ごとにそのパターンは異なるので、違う鍵をさしてもピンは揃わず、鍵穴は回りません。
2ゴミが原因
ピンをそろえるためのギザギザ部分、ボコボコ部分にゴミが付いていると、鍵穴の中に引っ掛かってしまいます。ゴミがたまるとピンの動きも悪くなるので、鍵が引き抜きにくくなります。
たいていの抜けにくいトラブルは鍵穴の汚れが原因となるので、鍵穴の中の汚れやゴミを取り除いてあげる必要があります。
3油切れ
鍵穴のなかにある潤滑油が経年によってなくなってしまうと、鍵がさしにくかったり、抜けにくくなります。
4鍵穴が古くなり壊れかけている
他の原因として考えられるのが、鍵穴の老朽化です。バネが弱くなったり、破損すると、鍵が引っ掛かるようになり、完全に抜けなくなってしまうこともあります。
鍵が抜けにくいまま放置するとどうなる?
鍵が抜けなくなってしまうと、鍵は開けられたとしても、玄関に鍵がささりっぱなしになりますから、だれに鍵を回されるかわかりません。そのままの状態では危険です。
鍵が抜けにくくなると、力任せに引き抜く機会が増えます。そうなると、鍵穴の中のピンが落ちたり、ギザギザの部分が欠けてしまって、鍵穴が回らなくなってしまうのです。
鍵が抜けにくくなった時はすぐにメンテナンスを行い、開かなくなる前に対処しなければなりません。
鍵が抜けにくくなったときの対策方法
鍵穴の状態によって対策方法が変わります。一時的なトラブルであればすぐに解消できるでしょう。
鍵穴に潤滑油をさす
ここで声を大にして言いたい、最も注意するべき点は「鍵用の潤滑油」以外は絶対に入れないようにしてください。鍵のメーカーサイトにも赤文字で注意書きがされています。
バイクや自転車が趣味の方、チェーンオイルやKUREの潤滑スプレーなどをお持ちではないですか?絶対に鍵穴に入れてはいけません。
たとえば鍵の交換をする予定で一時的に鍵穴を動かしたいといった稀な状況であれば、効果は出るかと思います。しかし、鍵用以外の潤滑油は時間がたつにつれゴミを吸着し鍵穴の動きをどんどん悪化させます。最終的に鍵穴を洗浄しなければ開かなくなってしまうようなトラブルが起きるので絶対に使用してはいけません。
また同じく、食用油やオリーブオイル、一見サラサラしているオイルもだめです。もちろんシャンプーなども、一時的な効果しかないため鍵穴には毒です。
鍵穴用の潤滑油が手に入りましたら、鍵に少量つけて鍵穴に何度かさしこむことで馴染ませていきます。つけすぎに注意して滑りがよくなったらOKです。
鉛筆を使う
鉛筆ならだいたいの家庭には1本あるかと思います。鉛筆の芯に含まれる黒鉛が鍵のすべりをよくしますので、黒鉛が多く含まれるB以上の鉛筆が適しています。
鍵のギザギザ部分や、鍵のデコボコ部分をなぞるようにして黒鉛を付着させ、鍵穴に何度か差しこんでみましょう。
潤滑油と同じくつけすぎるとかえって鍵穴のゴミとなりますので、鍵の差し込み具合が滑らかになったらOKです。
鍵がまだ抜けにくい時は?
鉛筆や、鍵穴の潤滑油を使っても鍵が抜けにくい場合には、鍵穴の故障を疑います。
何度も強く引き抜いていたことによってピンが破損したか、鍵のギザギザが欠けてしまっている可能性があります。
また老朽化が原因であれば鍵穴の交換が必要となるでしょう。
「鍵穴交換か・・・費用もかかるし今すぐではなくてもいいだろう・・・・」と考えてしまうと、あとから起きるであろうトラブルに注意です。
まず、鍵が開かなくなる可能性が高い。それが冬の凍える時期であったり、夏の炎天下、台風が来ている時かもしれません。また、壊れてしまった鍵は管理人さんの持つスペアキーであっても開けることはできない為、鍵を開ける業者を呼ぶことになります。その業者がすぐに来るとは限らず、深夜の場合は営業していないということも。
すぐに家に入りたいのに入れない、予定があるのにどうしよう!といった事態になることも。
鍵を開けてもらうにも費用はかかるので、トラブルが起きてからでは、鍵を開ける費用+鍵を交換する費用と余計にかさんでしまうことになるので、早めに交換しておくと安心かと思います。